カンボジアは長年にわたる混乱を経て、教育システムの立て直しにいちから取り組んでいます。その取り組みを支援するため、ルーム・トゥ・リード・カンボジアは識字教育と女子教育プログラムを通して、政府の主要なパートナーとしてカンボジアの教育の質の向上を目指し、活動しています。
カンボジアは長年にわたる混乱を経て、教育システムの立て直しにいちから取り組んでいます。その取り組みを支援するため、ルーム・トゥ・リード・カンボジアは識字教育と女子教育プログラムを通して、政府の主要なパートナーとしてカンボジアの教育の質の向上を目指し、活動しています。
クメール・ルージュの残酷な政権の下では、教育を受けたカンボジア人のほぼ全員を含む180万人以上が殺害されました。 1978年までに、この国の教師、作家、科学者はほぼ生き残ることができず、読み書きのお手本となるべき世代が1世代すべていなくなってしまったのです。
この状況が改善し、貧困率が低下したにもかかわらず、カンボジア人の35%はいまだに貧困に直面しながら暮らしています。 この割合は、農村部に住む人々や、19歳未満の子どもや若者においてはさらに高くなります。 これらのグループは貧困層の約45%を占め、加えてさらに21%の人々が貧困に陥るリスクを抱えているとされています。
ルーム・トゥ・リード・カンボジアは2002年に、教育・青年・スポーツ省(MoEYS)とのパートナーシップを通じて教育システムの再構築を支援することを目的に設立されました。 MoEYSと協力して、ルーム・トゥ・リードの読み書きプログラムは現在、4つの州の政府系の学校で導入されています。
私たちは、クメール語で書かれた本を、若い読者の身近なところに置くことが、最も必要とされる取り組みの1つであると考えました。 そこで我々は、活動を開始した当初から、各地域の言葉での児童書の出版を優先して行ってきました。また、子ども達が親しみやすい図書館を設立することで、低学年の子ども達が自ら本を検索し、読書を楽しみ、自宅でも本が読めるよう本の貸し出しができるようにしています。 2020年には、国立小学校における図書館に関する取り組みパッケージを開発・拡大していくため、教育省の長官はルーム・トゥ・リードと国立図書館パートナーシップを結ぶことに合意しました。
私たちは、国際的な注目を集めたカンボジアの女子教育プログラムでも大きな成功を収めました。 2015年3月、アメリカ合衆国のファーストレディ、ミシェル・オバマとカンボジアのファーストレディ、ブン・ラニーが、女子教育プログラムが実施されている拠点の一つであるシェム・リップを訪問し、プログラム参加者と対面しました。2019年には、プログラム参加者の女の子が12年生として卒業する3年目を迎えました。 国内での平均卒業率が69%であるのに対し、ルーム・トゥ・リードのプログラムを通しての卒業率は86%と、17%も高い卒業率であることを大変うれしく誇りに思っています。